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5月18日創立10周年を迎えました

スタッフの皆様、お客様、株主様、お仕事で協力いただいている皆様、近隣の皆様、お世話になった方々、今日オーガニックnicoは創立10周年を迎えました。私が二十数年のサラリーマン生活を経て、南丹市日吉町で個人農家として有機農業を始めてから14年、その後拠点を南丹市八木町に移し2010年5月18日に株式会社オーガニックnicoを設立してから10年が経ちました。設立当時お世話になった方々のことは今でも鮮明に覚えています。ここまで来れましたのは本当に一緒にやってきてくださった方々、ご協力してくださった方々のおかげと、深く感謝しております。
個人農家の間もnicoを設立してからしばらくの間も貧しい農家でしたが、nicoに来てくださっていた研修生のアドバイスで技術開発中心の今の形態に舵を切ったのが2012年の終わりごろです。その後の変化は非常に早く、2014年から拠点を京都市西京区大原野に移し、生産面ではハウスなどの設備の拡充を行うとともに、農研機構さんやオムロンさんとのご縁ができて、ハウスや環境制御装置の開発、農業向けセンサーや有機栽培に関する病害虫対策や土づくりに関する技術開発を進めてきました。
これまでnicoは有機で野菜がちゃんと作れるようになるためにがむしゃらに努力してきた10年間でしたが、ようやくミニトマト、イチゴ、九条ネギなどの生産はかなり安定してきました。これからは、培ってきた技術をブラッシュアップしつつ誰でもがわかりやすい形に体系化し、クラウドサービス「農業コンシェルジュ(仮称)」という形で有機農業を目指す生産者のサポートをしていく予定です。大原野の農場は実証モデル農場としてしっかり経営し、多くの人たちに見ていただけるようにしていきましょう。これらを実現するために、4年間ほど少し離れた桂ベンチャープラザにあったラボですが、今年は農場の近辺に集約し、より緊密に技術開発の実証を進め、その内容をクラウドサービスに展開していきたいと思います。
一方、日本の有機農業の面積比率は有機JAS認証農地で0.2%くらいで、欧州諸国の3~15%と比べると大きく見劣りします。nicoが提唱してきた2525運動(2025年に有機農業比率を25%にする)はとても実現できませんが、いつの日か25%、つまり庶民が普通に有機農産物を手にできる日を目指したいと思います。コロナパンデミックや気候変動による災害などのリスクが大きくなってきた今こそ、SDGs17の取り組みにもマッチした、地域の資源を活用した循環型、環境保全型の有機農業には大きな意味があると思います。スタッフの皆様にはこの意識をぜひ持っていただきたく、社員バッジ代わりとして使っていただける希望者全員に京都市内産の木材で作られたSDGsのバッジを配布したいと思います。
引き続き、スタッフの皆さんともどもnicoを通して成長していけますように、努力を続けていきましょう。どうぞよろしくお願いいたします。

2020年5月18日 
株式会社オーガニックnico 代表取締役 
中村 新

最終更新日:2020年5月18日